ジェンダー平等を考える

ジェンダー平等を考える 〜国際女性デー パネルディスカッション〜



3月8日は、 国連が定めた 「国際女性デー (International Women's Day) 」 。
世界中の女性の社会的、 経済的、 文化的、 政治的な功績を称え、 連帯の意を表すこの日に合わせ、 HENNGE のEmployee Empowerment Section (EE) とInternal Relations and Communication Section (IRC) は共同で、 社外取締役などHENNGE の女性メンバーを招いたパネルディスカッションをオンラインで行い、 社内で約130人が視聴しました。
内容を一部抜粋してご紹介します。




みなさんこんにちは! 今日は性別を問わず多くの人に参加していただき、 本当にうれしいです。
このイベントを企画したのは、 HENNGE が 「多様性とインクルージョンを受け入れる」 を行動指針の一つにしているからです。 HENNGE ではアイディアやワークスタイル、 文化、 言語など、 様々な多様性を大切にしていますが、 とはいえ大きな社会の一部の企業に過ぎません。 より良い社会を作るには、 まずは私たちのアイディアを他のコミュニティにも広げることが大事だと考え、 社会問題の一つ 「女性の権利」 について話し合うイベントを企画しました。
はじめに、 国際女性デーについて簡単にご説明します。 国際女性デーは1977年に国連で採択された世界的な記念日で、 女性の活躍を称え、 女性の権利とジェンダー平等への意識を高め、 支援する日です。
これまでの歴史の中で、 女性は権利を得たり政治に参加したりするためには、 自ら闘い声を上げる必要がありました。 国際女性デーは、 そんな過去や現在、 未来のすべての女性の勇気を称えるものです。




なぜ日本でジェンダー問題を議論する必要があるのかと思う方もいるかもしれません。
世界経済フォーラムが発表した最新の 「ジェンダーギャップ指数」 で、 日本は156カ国中120位と、 先進国でも低いレベルでした。 女性の政治参加が少ないことや、 男女賃金格差が要因とされています。
そして、 HENNGE はこの問題に全く無関係というわけではありません。 女性管理職の割合など、 社内でもまだ改善の余地があると思います。
ジェンダー問題解決への最初のステップは、 相互理解を深めることです。 今日はそれを踏まえて意見を交わしましょう!




パネルディスカッションは、 HENNGE メンバーから事前に寄せられた質問に答える形で進めます。 では、 最初の質問です。
「あなたの人生 / キャリアにおいて、 どんなロールモデルがいましたか?」
私はグローバルな投資銀行の東京オフィスでキャリアをスタートさせました。 職場にはワーキングマザーが多く、 時短勤務をする人やご両親と同居して子育てする人、 ベビーシッターを雇う人など様々でした。 多様なロールモデルを見ることで 「女性はキャリアを維持するために全てを諦める必要はない」 と心に刻まれました。 同じ職場にいた夫もワークライフバランスの仕方は一つではないと実感したはずです。
男女を問わず、 様々なタイプの人と触れることが大切だと思います。
家庭と仕事を両立できていたのは、 それができる環境があったからなのか、 それとも女性個人の力によるものなのか、 どちらだと思われますか?
私が新卒で入ったグローバル企業は早くから、 多様性とインクルージョンを推進していました。 ベビーシッターの探し方などの情報を得られる社内グループがあったり社内保育施設を作ってみたり、 いろんなノウハウを集約させながら企業全体で何が効果的か試行錯誤を繰り返したんだと思います。




会社や周囲の環境によるサポートが大きかったんですね。 女性一人の責任でもなく、 かといって会社や周囲だけの責任だけでもない、 というのは重要なポイントだと思います。 ありがとうございます。 次の質問に進みます。
「キャリアや私生活に関して、 何か目標はありますか? また、 あなたの障壁となることや、 あったらいいなと思うサポートは何ですか?」
明確な夢や目標はないですが、 どんな形でも、 60歳か70歳まで長く働いていたいです。
また、 HENNGE ではマネージャーやチームにとてもサポートしてもらっていますが、 こんな素晴らしい環境でも、 チームが忙しい時に家庭を優先しないといけない時は罪悪感を感じてしまいます。 ワーキングマザーはみんな同じように感じていると思います。
私の個人的な目標は、 経済的に自立していることです。
ジェンダー平等に関する目標としては、 女性の権利のために声を上げる必要がない世界づくりに貢献することです。
性別による賃金格差や女性の政治参加の遅れなどの歴史は長いですが、 現在、多くの女性が行動を起こしています。
 そしてこのイベントは、 女性の権利のために声を上げる素晴らしい機会だと思います。
パワフルな言葉をありがとうございます! 同世代でこんな考えを持つ人がいるのは、 とても心強いです。
次の質問です。
「あなたが女性であることで、 これまでどのような壁にぶつかり、 それをどのように乗り越えましたか?」
壁とは言いたくないですが、 出産・育児は確かに大変でした。 子どもは人生で最高のギフトですが、 同時に最大の挑戦でもありました。
私はMBA 留学後、 投資ファンドで働き始めた頃に妊娠が発覚しました。 職場は男性中心の組織で育児をしている女性のロールモデルはおらず、 妊娠は嬉しかった一方、 パニックにもなりました。
仕事と育児を両立させる方法を探すため、 子育てをしながらキャリアを積んで成功している女性たちに連絡して話を聞きましたが、 聞けば聞くほどみんな方法が違うんです。 なので私は、 自動化とアウトソーシングで乗り越えようと決め、 ドラム式洗濯機を買い、 ハウスキーパーさんと契約しました。 また、 夫と正直でオープンな会話をして家事を分担し、 一つのチームとして育児をしようと話しました。 義理の両親にも助けてもらいました。
この経験から学んだのは、 オープンであることと、 周りの人と一緒に問題と向き合うことの大切さです。 正しい答えはないので、 怖がらずに家族や同僚に話してみてほしいです。
貴重なアドバイスをありがとうございます。 色々な人の話を聞き、 自ら決断したのがポイントだと感じました。
次の質問に移ります。
「男女の賃金格差の背景となる文化的な問題に、 どう対処すべきでしょうか?」
日本では男女の賃金格差が大きく、 OECD 諸国の中では3番目に大きい格差があるという結果も出ています。 それは日本には 「男性は仕事に行き、 女性は家庭で働く」 という固定観念が文化として根強く残っているからです。
下のグラフは、 非正規労働者の割合を男女別にまとめたものです。 女性は54.4%が非正規労働者なのに対し、 男性は22.2%と大きな差があります。


出典:内閣府 内閣府男女共同参画局 年齢階級別非正規雇用労働者の割合の推移
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r03/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-02-07.html


この問題にどう対処するかについてですが、 男女賃金格差の是正について、こちらのガイドライン (日本語) を見つけました。
ガイドラインでは 「賃金に関する透明性を高める」 「同一価値労働を定義づけ、 定期的に審査する」 「過去の給与履歴を求めない」 「柔軟な働き方を推進する」 など、 企業が取り組めることが書いてあるので、 参考になればと思います。
文化的背景を無視するのは難しいですが、 ガイドラインはより良い労働環境を作る第一歩になりそうです。
次の質問です。
「チームメイトのライフイベントのために、 仕事に負荷がかかる社員がいる状況をどう思いますか?」
池田さん、 先ほど 「家庭があるため長時間働けないことに罪悪感を感じる」 とおっしゃっていましたね。
はい。 どれだけ良い環境で働いていても、 仕事から家庭にシフトする際、 どうしてもチームに罪悪感を感じてしまいます。
性別に関わらず、 一時的に仕事を離れたり時短勤務をしたりしている人は、 常に様々な責任と葛藤していると思います。
複数の組織で指導的役割を担ってきた髙岡さん、 管理職の立場から意見を聞かせてください。
私は両方の立場を経験しました。 私が最初に仕事を始めた頃、 午後6時に子どもを迎えに行くために会社を出ないといけない先輩がいました。 当時は家で仕事する環境がなかったため、 午後6時ちょっと前に、 翌日の朝までの仕事を私が全部引き受けなければならないこともあり、 大変と思った記憶があります(笑)
なので私が母親になった時は、 チームに同じような思いをさせないように気をつけようと思いました。 そのために子供が小さな頃、 私が生み出した解決策は、 プロジェクトベースの仕事を選ぶことでした。 そうすればオン・オフの期間を作ることができ、 プロジェクトがオフの時は家族優先で子供が急に病気になって家族優先してもチームに迷惑をかけることも最小限にでき、 完全オンの時には、 何かあった場合家族に対応してもらえる、 理解が得やすい環境が作れたからです。
でも、 振り返ってみると、 これはみんなができる解決策ではないので、 チームや家族とのコミュニケーションが必要だと思います。 当人だけが責任を感じて解決策を探すのではなく、 双方が解決策を見いだせるよう話し合える環境が大切です。
そうですね。 答えは一つではなく、 すべての立場の人が協力することが大切ですね。
次の質問です。
「会社の多様性とインクルージョンについて、 ビジョンを聞かせてください」
これは私が答えさせてください。
HENNGE は従業員の多様性を重視していますし、 私たちはとてもグローバルで多様な職場環境で働いています。 性別や国籍、 年齢、 出身地などが異なる人が集まっている環境だからこそ、 一人一人が様々な問題に直面している可能性があります。 私たちは、 多様性が自分たちの強みだと知っているからこそ、 社内で起こりうる様々な問題について意見を交わし、 会社やチーム一丸になって取り組むことで、 誰もが働きやすい環境にしていくことが大切だと思います。
次に、 今後私たちがとるべき行動についての質問に移ります。
「国際女性デーについてよく知らないのですが、 何から始めたらいいですか?」




私も同じく、 国際女性デーについてよく知りませんでしたよ。
一般的に、 女性は特に自分自身を過小評価する傾向があると思います。 なので私の提案としては、 「自分が思っているより実はうまくいっているかもしれない」 と疑ってみてほしいです。 そして自分を褒めてあげてください。
もしあなたがマネージャーであれば、 チームにポジティブなフィードバックをし、 自信を持たせてあげてください。
国際女性デーのような記念日は、 私たちが普段どのように振る舞い、 どれだけ偏見や先入観があるかを見直す良い機会だと思います。
具体的な行動について、 以前私のグループが取り組んだことを例としてお伝えすると、 多様性の観点で採用プロセスを見直し、 1人の候補者を選ぶのに十分多様な候補者に会っているかを確認しました。
このような問題について考える時間を設けることが大切で、 もし改善できることがあれば取り組むことが必要ですね。
ディスカッションも終わりに近づいてきました。 最後に一言メッセージをお願いします。
今回のディスカッションが、 女性の権利や無意識の偏見について知っていただく機会になれば嬉しいです。 ありがとうございました!
私はこの取り組みがビジネスにも良い影響を与えると信じています。 日本はとても同質的な国だと言われますが、 それでは視野が狭まり、 新しいアイディアや意見はなかなか出てきません。 今回のディスカッションは、 視野を広げるとても良い機会になったと思います。




HENNGE は今後さらに多様なクライアントにサービスを提供し、 様々な問題に取り組むことになると思います。 なのでこのようなイベントで多様性をお祝いし、 理解することは大切だと感じました。
HENNGE メンバーと直接話す良い機会にもなったので、 近々オフラインでもこのようなセッションをしたいです。
まず、 このトピックに関心のある男性メンバーの参加者が多いことに、 とても勇気づけられました。
いつも思っていることなんですが、 マイノリティでいることの気持ちが分かる人は、 実はグローバルな環境ではとても強いんです。 グローバルな環境はより多様性が高いので。 なので、 真にグローバルな企業になるには、 マイノリティについて知るだけでなく、 全員がマイノリティでいることの気持ちを理解する必要があるんです。
このセッションだけで語りたいことをカバーするのは不可能でしたが、 多様性や公平性、 インクルージョンの本当の意味について、 少しでも考えるきっかけになればと思います。

パネリストのみなさん、 ありがとうございました!
HENNGEの公平性とインクルージョンをさらに高めるには、 メンバー全員がその意義と必要性を認識することが大切だと思います。 そのためにも私たちはオープンマインドを持ち続け、 お互いの経験から学び合い、 これからも議論を続けていきましょう。

今日はありがとうございました!

※HENNGE では一緒に、 変化する・チャレンジする、 メンバーを募集しています。 募集中の職種に関してはこちらをご参照ください。