世界初!? 「アバター社長」が決算説明

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「テクノロジー大好き集団」 を自称するHENNGE は、 日々さまざまな最新技術を導入しています。 2022年5月には、 最新の AI サービスを使い、 社長・副社長のアバターが登場する決算説明動画 を作りました。

「世界初」 とも言われるアバター決算説明動画を作った理由や経緯を、 投資家向け広報(IR)を担当しているBusiness Planning & Analysis Division の青江さんに伺いました。


こんにちは!
2022年5月に公開されたHENNGE の決算説明動画 、 驚きました! 出演していた社長の小椋さんと副社長の天野さんは、 本人そっくりのアバターの映像なんですか!?

アバターの小椋さんと天野さんが登場する、 決算説明動画(日本語版)

こんにちは! そうなんです。
AI (人工知能) を活用した動画プラットフォーム 「Synthesia STUDIO」 というサービスを活用しました。

2人ともちゃんと瞬きしていましたし、 顔や体も自然に動いていてとてもリアルでした!
本物と見比べても、 そんなに違和感ないです。。

ありがとうございます。 社内外から反響が大きく、 嬉しいです。

そもそも、 なぜアバター動画を作ろうと思ったんですか?

理由は二つあります。 一つはシンプルに「最先端のツールを使いたかったから」 です。
天野さんがSynthesia STUDIO の紹介記事を見つけてきてくださり、 自分たちのアバターを作れるのは面白そう、 とまずは IR チームで試してみました。そこでクオリティの高さに感動し、本格導入しました。

まさにHENNGEのバリュー「アーリーアダプターであり続けるために、 青い果実を食べる。」 ですね! 「テクノロジーの解放」 を実現するために、 未成熟な果実である新技術を、 まずは自分たちが試してみるという考えそのものですね。
HENNGE の人はITトレンドに敏感で、 新しいものを積極的に取り入れている印象が強いです。

確かにそうですね。 Synthesia STUDIO を提供しているSynthesia社(英国)によると、 IRでの使用例は世界で初めてだそうです。

世界初ですか!? それはすごいですね!! 失敗を恐れずどんどん新しいことに取り組む姿勢がHENNGEらしいです。
もう一つの理由も教えてください。

もう一つは、 「動画制作の作業を効率化したかったから」 です。
決算説明動画は四半期ごとに作っていますが、 以前の動画撮影では、小椋さんと天野さんは日本語と英語でそれぞれひたすらカメラの方を向いて決算内容を話さなければならず、想像以上に大変でした。もし言い間違えて一部撮り直した場合、後から編集して繋げても音声や照明の具合で違和感が残ります。
やっと動画を撮り終えても、表情が固すぎないか、言い間違いがないか、複数人で入念にチェックしないといけません。

そんな苦労があったんですね。 。 !
Synthesia STUDIO を使えば、カメラを気にせずに伝えたいことに集中でき、その音声に応じてアバターが口の動きを合わせてくれるので良いですね。 動画を撮り直す必要もないですし。
そもそもアバターはどのように作成したんですか?

スタジオを借りて、小椋さんと天野さんがグリーンバックで喋っている3分ほどの動画を3本ずつ撮影しました。そのデータをSynthesia 社に送ると、10営業日ほどでアバターが届きました。

動画撮影に臨む天野さん(右端)

そんなにすぐできるんですね! Synthesia 社に送る動画では、どんなことを喋ればいいんですか?

英語でも日本語でも、本人がリラックスして話せる内容であればなんでも良いです! 会社についての説明でも、昔話「桃太郎」の朗読でもOK です。

なるほど。こうして作成したアバターと録音した本人の音声を合わせて、決算説明動画が完成したんですね。

はい。日本語版の決算説明動画はこうやって作りました。
一方で英語版の決算説明動画は、映像だけでなく音声も本人そっくりの合成音声なんです。

アバターと合成音声で作った、 決算説明動画(英語版)

えええ! 小椋さんと天野さんの発音はご本人のものにそっくりで、合成と言われないと気づかないです!

ありがとうございます! 合成音声でテキストの読み上げができるDescript 社(米国)のOverdub というサービスを使いました。小椋さんと天野さんが英語を喋っている30分ほどの音声データを送って学習させれば、打ち込んだテキストを本人そっくりの合成音声が読み上げてくれます。
このサービスは日本語には対応していなかったので、今回は英語版動画のみで利用しました。

一度データを作っておけば応用できるので、本当に便利になりますね。
今回、 IR の活動としてアバターや合成音声を使う上で、気をつけたことはありますか?

アバターも合成音声も本当にすごい技術なんですが、万が一悪用されてしまうと大変なので、 その情報管理には気をつけています。
詳細はお伝えできませんが、ご本人とアバターとを見分けられるようにしてあります。

確かに、悪用されるリスクは考えないといけませんね。

また、IR 動画という会社のオフィシャルかつ対外的な動画でアバターを使用することで、伝えたいメッセージが思い通りに伝わらないことがないよう注意しました。
冒頭にお話しした、HENNGE のバリューを体現する活動の1つとして捉えていただいて、「もしかしたら、誰もがアバターを持っているのが当たり前になる日がやってくるかも」と感じていただけるといいなと思っています。

まさに、IT の可能性を強く感じさせられる動画でした。
アバターや合成音声について大変だったことはありますか?

アバター動画は、動画編集の経験が浅い私でも簡単に作れました。
一方で合成音声は、発音の調整が大変でしたね。 例えば社名の「HENNGE (へんげ)」 は、Overdub では「へんじ」 と読まれてしまうので、「HENGAY」 「HENGAI」などとスペルを変えてみて調整しました。

社名から調整が必要とは、盲点でした(笑) ちなみにどのスペルが一番自然だったんですか?

やや違和感が残るものの、最終的には「HENGAE」 にしました。
他にも「SaaS(サース)」は「サイス」 と読まれるなど、発音調整は今後の課題だと思いました。

業界用語や日本語特有の発音などは特に難しいですよね。 課題もありますが、決算説明動画は今後どのように作っていかれる予定ですか?

投資家さまの反応を見ながら考えますが、今のところ批判的な意見は寄せられていないので、しばらくはアバターや合成音声を活用しながら作っていきたいです。

アバター動画は、社内のSales部門のイベントなどでも利用が始まっているそうですね!

社内で浸透しているのがとても嬉しいです。
今後もどんどん最新のテクノロジーを使って、社内外で変化を起こしていきたいです!

今日はありがとうございました!


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