2週間有給休暇で農業体験⁉実現できたワケ

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柔軟な働き方やワークライフバランスを推進しているHENNGEで、2週間有給休暇を取って農業体験をしてきたメンバーがいると聞きつけました。
なぜ農業なのか、休暇取得のハードルはあったのか、ぶっちゃけ業務との両立はどうだったのか。。2週間愛媛県で農業体験をしてきた、Employee Empowerment SectionでSection Managerを務める川上さんに「長期休暇実現の秘訣」を伺いました。また、川上さんのチームメンバーである渡邊さんにも、上司の長期休暇について感想を伺いました。


川上さんこんにちは!
2022年11〜12月の2週間、義実家の愛媛県で農業体験をされてきたんですよね。

はい、愛媛県宇和島市沖村という、羽田空港から飛行機と車で3時間弱のところに行ってきました。畑と田んぼ、山の緑と空の青のコントラストがきれいな場所でした。

なんだか懐かしい気持ちになります。川上さんご自身は新宿のご出身だそうですが、昔から農業に興味があったんですか?

ありがとうございます。もともと、一次産業は人間が生きるために本当に必要な産業だと思っていたんです。数年前、たまたま実家が愛媛でみかん農家の妻と結婚して、身近に感じる意識が強まっていきました。
長年IT業界にいる中で、未体験の仕事をすることで新しい気づきと学びを得たいとの思いもありました。

なるほど。その上でなぜこのタイミングで農業体験をすることにしたんですか?

年1回ほどの義実家への帰省では農業を手伝う機会はなかなかなくて。さらにここ数年、西日本豪雨で義実家のみかん山が被災したり、コロナ禍で帰省が難しくなったりと、どんどん機会が失われていきました。
コロナ禍が落ち着きつつあり、みかんの収穫繁忙期である今がタイミングだと思い、義理の両親に「お手伝いさせてください」とお願いして3年ぶりに帰省しました。

てっきり義理のご両親から「手伝ってほしい」と依頼があったのかと思っていましたが、逆なんですね!
2週間の休暇取得について、懸念点はありましたか?

10営業日という長い期間なので、年末年始やお盆でもない時期に休みが取れるのか、一番懸念していました。
仕事の都合は問題なく、制度として有給が使えるのも分かっていましたが、「『その部署だから、マネージャーだからできるんでしょ』と他のメンバーから言われるからやめて」と言われる可能性はあるかもしれないと思っていました。

実際どうでしたか?

8月ごろに上司たちに相談したんですが、全員「いいじゃん」「面白そうだね」と背中を押してくれました。
人事も「有給は取る権利があるし、変化やチャレンジを会社が推奨しているんだから問題ない」と言ってくれ、渡邊さんをはじめチームメンバーも「楽しんできてください」と送り出してくれました。

みなさんすてきな反応ですね。一般的に、年末年始やお盆以外は長期休暇を取るのはなかなか難しいイメージがありますが。。

もともと良質な関係性が作れていたのが大きいです。周りとは普段から業務内外に関わらず、自分が感じていることを言えていましたし、お互いに興味関心を持って会話できていました。
仕事をするにも、チームの関係性が良くないと質の高い行動は生まれないので、良い関係作りはめちゃくちゃ意識しています。

渡邊さん、川上さんの長期休暇について初めて聞いた時どう思われました?

もともと体を動かしたり、未知の世界に飛び込むのが好きな方だと知っていたので、川上さんらしいなと思いました。
私たちのチームは、ミーティングでは必ず自分の状態をフランクに話してから業務の話をするようにしています。その中で、いつも川上さんが「先週末心臓破りの坂レースに出た」とか「登山で全身打撲した」とかっていうエピソードを話されていたので(笑)

エピソードのクセが強いですね(笑)
上司が不在になることや、業務のしわ寄せへの不安はなかったですか?

これは私たちのチーム特有かもしれませんが、それぞれ業務内容がかなり違うんです。
Employee Empowerment Sectionは、HENNGE Oneのセールスとカスタマーサクセスの採用支援とキャリア支援をする部門ですが、私は採用業務、川上さんは部門全体の管理や部門間の連携強化に向けた取り組みが業務なので、特に悪影響はありませんでした。

なるほど。会社が柔軟な働き方を推進しているのはもちろん、チームで普段から積み重ねてきたコミュニケーションや、部門の各メンバーの自走ができているからこそ、実現した農業体験だったんですね。
川上さん、愛媛ではどんな生活でしたか?

朝6時に起床、夜9時半には就寝という生活でした。
朝は6時に町中に鳴り響くミュージックサイレンで強制的に起こされます(笑)8時から午後5時までみかんの収穫・仕分け・出荷作業をして、午後5時半に帰宅。夕飯の買い物をして晩酌し、夜9時半に就寝します。

健康的な生活ですね!初めての農作業はいかがでしたか?

ハサミでひたすら切っていくのは単純作業に思えますが、意外と飽きませんでした。木によってみかんの量や、実のつき方もバラバラなので、この木はどう収穫しようかなと工夫のしがいがあり、想像以上に楽しかったです。

1本1本の木を攻略していくみたいで、確かに面白そうです。
ぶっちゃけ、愛媛滞在中にHENNGEの仕事はされていましたか?

『できなかった』が正しいかもしれません。1日のスケジュールはびっちりですし、肉体的な疲労もあり。。夜たまに会社PCのチェックもしましたが、2週間たっぷり体験したかったので、どうしても必要な月次の勤怠と経費の締め以外の仕事は意識的にやめていました。ミーティングなども私以外のメンバーで進めてもらいました。

すごいですね。やはりチームメンバー1人1人が自走できているのは大きなポイントですね。

はい。もちろん部署やポジション、タイミングにもよりますが、もし私以外のメンバーが長期間抜けても、基本的に対応できると思います。

2週間を振り返って、感じられたことを教えてください。

農業の良さや、農業とIT業界のギャップをめちゃくちゃ感じました。
農業というのは、自然の時間の流れの中で、自然が生み出した恵みを受け取るという、人間がコントロールできない世界だなと感じました。
逆にIT業界は、スピードやハードワーク、結果を求められながら経験値とレベルを上げていく、オープンワールドのロールプレイングゲームみたいだと思いました。

言い得て妙ですね!どちらの業界の良し悪しを知った上で感じることはありましたか?

互いの良さを生かせると感じました。例えばIT業界でも、ガンガン経験値を貯めてレベル上げたい人や、今の状態で楽しみたい人、ハードワークに疲れて休憩している人など多様な人がいます。会社やチームの人たちにとって適切なスピード・業務量を会話しながら知ることで、本当のインクルージョンができると思いました。

2週間の体験があったからこその、多角的な考えですね。

休暇から復帰後、メンバーとITを農業にどう活用するかの話をしたのですが、みんなすごく興味を持って面白がってくれたのが嬉しかったです。
あと、全く予想していなかったメリットとしては、義実家の家族と私が”家族”になれたと感じられたことです。これまでなかなか帰省できていなかったのですが、2週間朝から夕方まで一緒に仕事をしたことで、一気に関係性が強まりました。

後半1週間は奥様と娘さんは帰京されたので、川上さんお一人だけ残られたんですよね。関係が深まるとてもすてきな機会になったんですね。
川上さん渡邊さんそれぞれで、HENNGEの働き方について感じたことはありますか?

長期で有給休暇を取れて、最高だと思いました。1、2日だとできることは限られていますし、どっぷり体験するのも難しいです。2週間だからここまでいろんな気づきが得られたと思います。

川上さんが農業経験を通じてチームに新しい気づきを与えてくれたことで、私も新しいことに挑戦するためにお休みを取るのは良いなと思えました。
あと、チームの心理的安全性の高さを実感する良い機会にもなりました。

HENNGEで働くメンバーや、これから働きたいと思っている方に伝えたいことはありますか?

非日常の体験は自分に新しい気づきや学びをもたらしてくれて、その気づきが自分を成長させてくれます。ぜひそういう機会を待つのではなく、自ら作ってチャレンジしてほしいです。
とはいえ、周りの理解と協力が必要です。アイディアがあれば早めに自分の考えや気持ちを話しておくことも重要です。いざ実行したい!と思った時に周りに理解と協力を求めつつ、タイミングを狙うのが大事だと思います。

HENNGEはこんな突拍子もないアイディアも受け入れてくれる、オープンかつユニークな会社だと伝えたいです。やりたいことをすごく応援してくれる、心理的安全性の高さはHENNGEの良さだと思います。

すてきなお話をお聞かせくださり、ありがとうございました!


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