株式会社ブロードエンタープライズ

女性活躍・上場企業としてのセキュリティ強化と
柔軟な働き方の実現で事業成長を加速

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女性活躍・上場企業としてのセキュリティ強化と柔軟な働き方の実現で事業成長を加速

株式会社ブロードエンタープライズは、マンションやハイツなどの空き室対策など、不動産オーナー様のキャッシュフローを最大化する多様なサービスを提供する企業です。2021年に上場を果たし、さらなる事業拡大を進める中、クラウド活用におけるセキュリティ強化と柔軟な働き方を支える環境整備を課題と捉えた同社は、2024年にHENNGE Oneを導入。女性活躍・上場企業としてのセキュリティ強化と柔軟な働き方の両立を実現し、事業成長を加速させています。

今回は、総務部 課長代理の佐田歩香氏、係長の白木里咲氏、主任の杉山良樹氏、副主任の間所千星氏にお話を伺いました。

多様な事業展開で住環境の未来を創造、「女性活躍」も積極的に推進

— 貴社の事業概要についてお聞かせください。

「当社は2000年の創業以来、「オーナー様のキャッシュフロー最大化に貢献する」というミッションを掲げ、2021年には東証グロース市場へ上場。不動産に関わる設備やサービス導入の初期費用をゼロにする「BRO-ZERO」を軸に事業成長を続けています。祖業であるマンション向けインターネットサービスは20万室以上の実績を有するほか、近年は賃貸不動産や民泊施設の設備導入や内装リノベーション・外装修繕等も手掛けるようになり、独自の価値を提供しています。」(白木氏)

— 推進されている女性活躍について、具体的な取り組みをお聞かせください。

「大阪市女性活躍リーディングカンパニー『二つ星認証』を、2018年から継続して取得しています。産前産後休業や育児休業への対応は手厚く、育児短時間勤務制度に期限を設けず、正社員としての復帰が容易である点が大きな特長です。多くの企業が育児の時短勤務に期間制限を設けている中で、当社は小学校入学後の生活の変化にも配慮した、働きやすい仕組みを整えています。社長が発信する当社のYouTubeチャンネルで、産前産後の社員が働き方について話し合うコンテンツなどを公開しておりますので、ぜひご覧いただきたいです。」(白木氏)

上場企業としてのセキュリティ強化を決断、信頼性と実績がHENNGE One選定の決め手に

— HENNGE Oneを導入するに至った経緯をお聞かせください。

「近年、大手企業でセキュリティに関するニュースが相次ぎ、社長である中西から『当社は大丈夫か』と問いかけられました。私から『現状は問題ありませんが、さらに強化できる点はあります』と提案したところ、社長が即座に『やろう』と決断してくれました。システム担当としては、非常にありがたい後押しでした。

外部の専門機関にセキュリティチェックを依頼したところ、EDR(Endpoint Detection and Response)の導入、クラウドサービスのバックアップ体制の構築、そして多要素認証の導入という3つの対策が提示されました。その中で多要素認証の実行ソリューションとして、メールセキュリティ強化も併せて実現できるHENNGE Oneを導入することとしました。(杉山氏)

—  数あるソリューションの中から、HENNGE Oneを選ばれた決め手は何でしたか?

「コスト面だけで見れば、より安価なサービスも存在しましたが、当社はセキュリティをより強固にしたいという明確な方針がありましたので、使いやすさ、知名度、実績といった要素も重視して比較検討しました。多要素認証とメールセキュリティは別々の製品として提供されることが多い中、HENNGE Oneは多くのセキュリティ機能を1ソリューションでカバーできる点が大きな魅力でした。さらにHENNGE OneはSSO(シングルサインオン)連携を進める上で拡張性が高く、設定が複雑でないことも大きな魅力でした。」(杉山氏)

段階的な導入により、丁寧な社内浸透を実行

— HENNGEの導入支援はいかがでしたか?

「当社には私以外にシステムに関する専門知識を持つ者がいないため、HENNGEには段階的な導入をお願いしました。前述の通りHENNGE One以外のソリューションも同時に導入するため、一度に全ての機能を社内に展開すると質問対応が追いつかない状況だったからです。そのため、当初予定よりも導入期間が大幅に長くなりましたが、HENNGEのご担当者は嫌な顔一つせず、根気強くお付き合いくださり、本当に助かりました。」(杉山氏)

— 導入はどのような順番で展開されたのでしょうか?

「まずはユーザーが特段意識しないような裏側の設定から変更し、その後、メール関連に着手しました。添付ファイルの送信方法が自動的にダウンロード方式に変わることや、大容量ファイルも安全に送れるようになることを説明しましたが、ツールの仕組みを完全に理解してもらうのは難しいので、実際に触ってもらいながら浸透を図っていきました。そして最後に、多要素認証導入に伴いログイン画面が変更になることを周知しました。」(杉山氏)

利便性向上とセキュリティ強化を両立、より柔軟な働き方の選択肢も実現

— HENNGE One導入後、どのような効果を実感されていますか?まずは、Access Controlによる認証および、SSOについてはいかがでしょうか。

「当社は全社員にWindows PCを貸与しており、一部の社員は社用iPhoneも利用しています。社内からのアクセスはグローバルIPで制限し、万一の事態でリモートワークになっても対応できるよう、特定の職種やリモートワークが多い社員だけでなく、全端末にデバイス認証を導入して多要素認証を実現しました。SSOについては、社員が日々業務で多く利用するMicrosoft365、Kintoneなどと連携し、利便性を高めています。」(杉山氏)

「社外から安全に社内システムが利用できる仕組みが整ったことで、社員の働き方の選択肢が大きく広がりました。昨年の台風の際、出社は危険と判断し、全社員にリモートワークを指示しました。その際も、慌てて準備することなく、いつでも対応できる体制が整っていたため、安心感が非常に大きかったです。」(白木氏)

—  Email DLPのメールセキュリティ強化における効果はいかがですか?

「以前は、メールでファイルを送る際にZIPファイルの暗号化を推奨していましたが、その運用が実際に社員に徹底されているかを確認する術がなく、漠然とした不安を抱えていました。HENNGE One導入後は、脱PPAPが実現すると共に、ファイル送付時の煩雑な作業がなくなり、大幅な利便性向上に繋がっています。」(佐田氏)

—  Secure Transferによる大容量ファイルの転送機能はいかがですか?

「これまで、OneDriveによるファイル共有も可能でしたが、操作が難しく、一部の社員しか活用できていませんでした。HENNGE Secure Transferは操作が直感的でとても分かりやすいため、特別な説明をしなくても多くの社員が自然に使いこなせています。」(佐田氏)

—  Email Archive機能はいかがでしょうか?

「つい先日も産休・育休中の社員の引き継ぎ内容で不明な点があり、過去のメールのやり取りを調べる必要があったのですが、これまではそうした情報を確認する手段がありませんでした。HENNGE OneのEmail Archiveですぐに該当のやり取りを探し出すことができ、大変助かりました。」(佐田氏)

—  そのほか、上場企業としてのセキュリティ強化に有効な点があれば、お聞かせください。

「上場会社として、監査でセキュリティに関する指摘を受けた際に、適切に対応できていると説明できる点は非常に大きな安心感です。社員に負担や使いづらさを感じさせることなく、この対策を実行できていることも成果だと捉えています。」(杉山氏)

「今回の仕組みでは、社員個人の私用PCから社内システムへアクセスできないようになっているため、休日に自宅のPCで勝手に仕事をするといった、いわゆるサービス残業も防ぐことができます。これは上場企業としてはあってはならないことですので、その不安も解消されました。」(白木氏)

「当社は年に2回、セキュリティやコンプライアンスなどの研修を実施しています。加えて以前は社内規定で年に1度のパスワード変更を義務付けており、その実行チェックに相当の人的な工数がかかっていました。HENNGE Oneの導入後はそのルールもなくなり、今後、SSOがさらに普及すれば、設定するパスワードの数自体が減り、運用も操作もよりシンプルかつセキュアになると期待しています。」(間所氏)

導入したセキュリティ施策の社内浸透により、さらなる事業成長を促進

—  今後の展開についてお聞かせください。

「HENNGE Oneの展開をもって、当初計画したセキュリティ強化施策は一通り完了となりました。SSOについては接続コストがかかるサービスもあるため、タイミングを見ながら、順次進めていく予定です。」(杉山氏)

—  それでは最後に、当社へのご要望や期待について、お聞かせください。

「当社は新卒や中途採用の入社時にセキュリティ対策としてHENNGE Oneが導入されていることを説明しています。しかし、セキュリティ用語やサービスの内容を理解するのが難しい部分があり、『SSOって何?』というような基本的な説明が必要になることもあります。HENNGE Oneは管理者向けのマニュアルなどは充実していますが、今後はITに慣れていない新社会人でも直感的に理解できるような、エンドユーザー向けのガイドサイトやチュートリアルを充実していただけると、さらに定着率が向上すると期待しています。」(白木氏)