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HENNGE Oneで脱PPAPを実現、社外に対するアピール効果も

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HENNGE Oneの利用部門からの反応は上々です。HENNGEの迅速できめ細かなサポート対応に満足しています。

— HENNGE Oneを検討されたきっかけを教えてください

2017年当時、端末セキュリティ対策やウイルス対策、サーバーログ管理やメールの送信保留などを行っていましたが、運用管理の工数や利用者側の負荷が高まっており、何らかの仕組みの導入が求められていました。当初は、全社で利用するMicrosoft 365メールサービスの標準機能で実現できないか確認しましたが難しいと分かり、別サービスの導入を検討しました。また当時、メールでファイル送信をする際、PPAP(パスワード付きZIPファイル運用)で対応していたのですが、手動による添付ファイルのZIP暗号化に相当な工数がかかっており、課題となっていました。このような中で候補に挙がったのが、HENNGE One(当時のHDE One)でした。

— HENNGE Oneを採用した理由は何だったのでしょうか

複数のサービスを比較検討し、最終的にHENNGE Oneを採用した理由は、大きく2つあります。1つは、ユーザー側や管理側にも導入負荷の高い端末インストール型ではなく、サーバー側で展開、制御できる仕組みであったこと。そして2つ目は、導入のためのシステム構築や運用管理に手間のかかるオンプレミス型ではなく、クラウドサービスとして提供される点でした。当社としてはできるだけ自社でサーバーを持ちたくない。HENNGE Oneは必要なサーバーはHENNGEが用意してくれて、当社側はユーザー管理のみで済むことで、運用工数削減につながります。加えて、多機能なサービスを使えることが決め手となりました。

— HENNGE Oneの利用状況をお聞かせください

ユーザーは全国約90拠点、グループ会社も含めて約2,000名です。2018年の6月に自部門で先行導入し、全社展開は2018年8月からです。当時は「HENNGE Email DLP」「HENNGE Email Archive」「HENNGE Secure Transfer」の3つの機能で利用を開始しました。導入のきっかけは誤送信対策と自動でのZIP暗号化のためでしたが、HENNGE Oneには他にもさまざまな機能がありますので、なるべく1つのサービスの中で完結したいと考えて、従来社内システムで運用していたアーカイブ機能と、容量の大きなファイルを送受信する機能もHENNGE Oneに切り替えました。

— 今回、HENNGE Secure Downloadの利用を検討された経緯をお聞かせください

2020年ごろからパスワード付きZIPファイルとパスワードを別メールで送付する脱PPAPへの動きが高まり、2020年11月に政府の廃止表明もあって、当社としても何らかの対策が求められました。

しかし、その時点ではまだ脱PPAPを実現するのに最適なソリューションの情報が少ない状況でした。そこで2021年春ごろから本格的な検討を開始しました。複数のサービス検討、検証も行い、一時は他社サービスに決まりかけたのですが、ユーザビリティの運用変更が必要なこともあり導入は見送りました。ちょうどそのタイミングで、HENNGE Oneの機能追加で実現できるとの提案をいただき、2022年の6月に採用が決定しました。

— 脱PPAP対策として、HENNGE Secure Downloadを採用した決め手は何でしたか

多くの社員が毎日使うメールの機能ですので、ユーザーの操作性、利便性は重要です。HENNGE Oneなら、ユーザーは使っていることも意識しないレベルの操作性が決め手でした。そして、管理者側としても設定がそのまま流用できて運用もしやすく、ボタン一つですぐに利用開始できることも魅力でした。結果、切り替えるときに抵抗感なく、スムーズに運用を開始できました。

— 社内への展開はどのように行いましたか

2022年9月に、HENNGE Oneの活用促進・運用相談を担うHENNGE Customer Success チームの方々にも協力いただいて、まずはシステム部門で先行導入、検証をしました。主に使い心地のほか、対象となるファイル、システムから自動送信されるメールも含め、不具合がないかの確認などです。メール送付の仕組みなので、受信側からの見え方も把握する必要があり、検証用のドメインを立てて受信テストも行いました。そこである程度、管理側の対応も見えてきましたので、2022年11月に全社展開となりました。社外に対しても先行利用と並行して社外の取引先に対する案内文章を作成し、予告も行いました。

— 全社展開後の反応はいかがでしたか

展開当初、1ヶ月くらいは利用者側、受信者側両方の質問がありました。いずれも脱PPAPへの理解から拒絶的な反応ではなく、ほぼ使い方の問い合わせです。『送付先からこういう質問が来ているが、どう回答すればよいか』という質問に対しては回答例をテンプレート化して対応、FAQも作成しました。

— この仕組みが使えない、と例外対応を求められた際の対応はどのようにされていますか

もちろん、取引先によってはダウンロード方式が難しいケースもあるため、例外的に除外措置を取ることもあります。ただし、当社としての原則方針はあくまで今回導入した方法ですので、除外申請は申請フォームを経由して行い、本部長クラスの承認のもと実施するようにしています。

— HENNGE Secure Downloadの導入効果をどのように捉えられていますか

なんといってもまずは脱PPAPをスムーズに実現できたこと。社内に対して改めてメールセキュリティの重要性を実感できたこと。そして取引先に対しての、DISは最新のメールセキュリティを重視しているという訴求効果も高かったと感じています。実際に利用を通じて、取引先にこの脱PPAPの仕組み自体に関心を持たれることも多く、お客様への提案につながるケースも増えていると聞いています。

新たな機能として、送付済ファイルをダウンロードするURLリンクを取り消しできるようになりました。また、送信したメールを他の人が確認できる機能もあり、誤送信防止にも役立っています。

— 提案から導入、運用における当社サポートへのご評価はいかがでしょうか

仕様確認などの際も常に迅速に対応、丁寧に回答してくれて満足しています。HENNGE Customer Successは問い合わせに対する回答例を一緒に考えてくれるなど、定着化支援の視点でサポートしてくれるので、安心感があります。また、HENNGE Oneヘルプサイトに掲載されている各種マニュアルもわかりやすく、特にユーザー向けマニュアルは社内展開時に活用いたしました。

障害が発生した際の連絡も早く、当社だけの障害なのかの切り分けも手伝ってくれるので安心感があります。また、設定変更の際も、自社の設定内容を元に変更依頼をかければHENNGE側で対応してくれます。他のメーカーにはない手厚い対応で、助かっています。オペレーションに時間を取られることもなく、本来の業務に注力することができます。

— これからの展開および、当社へ期待についてお聞かせください

日々、高度化するメール攻撃のサイバーリスクへの対応強化、TeamsなどWeb会議ツールでの社外とのファイル送受信への対策、多要素認証やゼロトラストなど、まだまだやるべきことはたくさんあります。Microsoft 365上のExchangeアイテムを悪意のあるコンテンツやURLから保護するHENNGE Cloud Protectionの導入も検討したいと考えています。テクノロジーは日進月歩。HENNGEには、常に新しい取り組みを続けていただき、引き続き新しい価値の提供に期待しています。