国際興業株式会社

850 名のビジネス基盤を HENNGE One で刷新
オールインワンの統合により、ガバナンス強化と現場の利便性を両立

  • 運輸・物流
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路線バスをはじめとする運輸・交通事業を核に、ホテル・レジャー、不動産開発など、約40社からなるグループの中核を担う国際興業株式会社。DXや生成AI活用などを通じ生産性向上に取り組む同社は、認証基盤の刷新とメールセキュリティ強化を目的に「HENNGE One Ultra Suite Pro」を導入しました。今回は、本プロジェクトを主導した総務部情報システム課の皆様に、最上位プランによる機能統合で、グループ従業員850名のセキュアなPC業務環境をいかに実現したのか、その軌跡を伺います。

セキュリティリスク解消と運用負荷の低減を目指し
安全かつ機動的に業務できる基盤刷新を決断

貴社の事業概要と、近年のDXの取り組みについてお聞かせください。

五味氏:当社は「地域に深く。感動を広く。」をスローガンに掲げ、運輸・交通からホテル、不動産まで多角的に事業展開しています。近年は、さいたま市での自動運転バスの実証実験への参画、「完全キャッシュレスバス」の実証運行、国産初のBEV(バッテリー式電気自動車)大型路線バス「エルガEV」の導入など、モビリティの未来を見据えた挑戦にも取り組んでいます。社内業務は、コロナ禍を経て「場所を選ばない働き方」にシフトしました。現在は、経営方針である「個人の生産性向上」を実現するべく、Google Workspace 「Gemini」やkintone「kintone AI ラボ」などの生成AIを「一部のスキルの高い人だけでなく、全員で遊び心を持ってまずは使ってみよう」という方針のもと、全社での活用を推進しているところです。

五味 氏

今回、認証基盤のリプレイスを決断された背景には、どのような課題があったのでしょうか。

杉山氏:以前の環境では、大きく2点の課題に直面していました。1点目はセキュリティの懸念。当時の認証基盤は1人2台までの端末制限があり、実態はIDとパスワードで社用デバイス以外からでも社内システムへアクセスできてしまう状態でした。2点目は、運用面での負担です。当時は仕様上、従業員がブラウザを変更したりキャッシュをクリアすると「別の端末」と誤認識され、アカウントロックが頻発していました。その都度業務が止まり、管理者側も問い合わせ対応に追われてしまう。これらを改善することが、今回のリプレイスの命題でした。

杉山 氏

認証とメールセキュリティを1ツールで実現
850名のグループ展開を支えた伴走サポート

数ある製品の中から、最終的にHENNGE Oneを選定された決め手は何でしたか。

丹治氏:必要な機能が単一プラットフォームに集約、包括的に課題を解決できる点が、導入の決め手となりました。HENNGE Oneは認証機能に加えて、メール誤送信対策、脱PPAP、メールアーカイブ、オンラインストレージなど、当社が求める機能が網羅されていました。これらをバラバラの製品で利用するとなると、ユーザーも管理者も運用が非常に煩雑になります。そうした懸念を一つのパッケージで丸ごと解決できるという点が、導入の決定打となりました。

丹治 氏

導入プロセスにおいて、特に印象に残っているサポートや工夫された点はありますか。

小室氏:グループ各社を含め、Gmailアカウントを持つ約850名という規模での一斉切り替えは、大きな不安がありました。しかし、HENNGEのご担当者が当社の実情に沿って、無理のない段階的な切り替えプランを提案してくださったことで、心理的なハードルを下げて進めることができました。また、詳細な工程管理シートを用いた密な進捗管理と、不明点は遅くとも翌日には回答をいただけるなど、迅速なレスポンスにより、スムーズにプロジェクトを完遂できたと感じています。また、導入後は、エラーコードから原因を特定できる一覧の資料(ログイン時のエラーメッセージ集)が便利です。現場からの問い合わせに対し、すぐに状況を把握、回答できて助かります。

小室 氏

杉山氏: 本プロジェクトにおける最大の難所の1つが、グループ40社に及ぶ多様な端末環境への「デバイス証明書」の展開でした。850名という対象範囲に加え、拠点ごとに異なる端末と運用実態の中、いかに確実に証明書を届けるかが課題でしたが、HENNGEのご担当者による手厚い支援と、管理者・ユーザー双方にとって分かりやすく豊富なマニュアルが、大きな助けとなりました。

脱PPAPと認証強化を実現
心理的安全性と利便性を両立

HENNGE Email DLP(誤送信対策機能)を導入したことによる効果をお聞かせください。

赤津氏:最大の効果は、従業員の「心理的安全性」です。メールの送信ボタンを押した瞬間に「内容や添付ファイルを間違えたかも」と不安になる経験は、誰でも一度はあるでしょう。以前の環境では送ってしまったメールはどうすることもできませんでしたが、現在は「送信直後の5分間の猶予(一時保留)」というセーフティネットに加え、万が一送信された後でも「後からダウンロードリンクを無効化できる」仕組みがあることで、「最悪の事態は自分の手で防げる」という確かな安心感が生まれ、日々の業務に伴う心理的なプレッシャーが大きく軽減されました。

赤津 氏

— HENNGE Secure Download(脱PPAP機能)についてはいかがでしょうか。

赤津氏:利便性が大きく向上しました。従来のパスワード付きZIPファイルを用いた運用はセキュリティリスクに加え、スマートフォンで閲覧できない不便さもありました。現在は、添付ファイルが自動でURLリンク化されることで、安全性が高まっただけでなく、ダウンロード期限の設定も可能になりました。一般的なツール導入とは違い、HENNGE One は「今まで通りの操作感で、セキュリティと利便性だけが向上した」というのが、現場の率直な感想です。

— HENNGE Email Archiveの操作感はいかがですか。

仁平氏:検索項目が添付ファイルの有無程度だった以前のツールと比べ、とても細かく充実していて、使いやすいです。

認証基盤であるHENNGE Access Controlについて、管理者や利用者のご反応はいかがですか。

仁平氏:ユーザーに複数のID管理を強いることは、利便性を損なうだけでなく、パスワードの使い回しといったセキュリティリスクを誘発します。今回、SSO連携を拡張しやすい基盤が構築できたことで、安全かつシンプルなログイン環境を提供できるようになりました。また、Google Workspace、kintoneなど業務で利用する各種SaaSへの入り口をポータルに集約したことで、850名のユーザーがシンプルでセキュアに業務を開始できるようになった点も、大きな成果だと感じています。

仁平 氏

現場が実感する管理の最適化
DXを共に歩むパートナーとしての期待

— 本プロジェクトを通じてのHENNGE One製品およびサポートへの全体的な評価をお聞かせください。

丹治氏:管理画面が日本語で、操作が直感的で分かりやすい点も大きな魅力です。アクセスログの確認もしやすく、何か事象が発生した際の初動対応のしやすさは、運用管理の負荷軽減に大きく寄与しています。また、定期的に届くアップデート通知からは、サービスが着実に進化し続けていることが伝わり、運用側としての安心感も高いです。

仁平氏:管理者・ユーザー双方のマニュアルが充実している点を高く評価しています。複雑なデバイス証明書の発行作業も、丁寧な手順書のおかげで迷わず進められました。SSO連携についても、マニュアルを読み進めるだけで、ほとんど問い合わせをすることなく完遂でき、サポートの充実ぶりを実感しています。

今回の導入を踏まえた、今後の展望をお聞かせください。

五味氏:今後は、オンプレミスシステムとのSSO連携対応や、デバイス証明書の有効期限管理の見える化など、現場の運用に適したさらなるブラッシュアップを進めていきたいと考えています。

最後に、パートナーとしてのHENNGEへの期待をお聞かせください。

五味氏:当社が目指すDXを支える基盤として、HENNGEには単なる機能提供に留まらない役割を期待しています。私たちのITインフラ全体を最適化し、これからも運用をより「楽に」、そして「安全に」し続けてくれる、良きパートナーとしての提案をお待ちしています。