学校法人開成学園 大宮開成高等学校

外部業者との生徒名簿のやり取り時のセキュリティリスク解消と脱PPAPを実現

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外部業者との生徒名簿のやり取り時のセキュリティリスク解消と脱PPAPを実現

大宮開成高校は、埼玉県さいたま市にある私立校です。大学入試に向け、中高一貫部では6年間、高校部では3年間の計画的学習、および人間教育には定評があり、難関国立大学や主要私立大学に多数の合格者を出すなど、県内でも有数の進学校として知られています。同校は脱PPAPとメールセキュリティ強化を目的として、HENNGE DLP for Educationを導入。教職員の利便性を損なうことなく、外部とセキュアにファイルをやりとりできる仕組み作りを実現しました。

 今回はプロジェクトを主導した情報システム部長の髙見宏之氏と、同校への導入を支援したパナソニック インフォメーションシステムズ株式会社インフラソリューション本部 エンタープライズインフラソリューション部 文教ユニットの今井規善氏にお話を伺いました。

外部業者との生徒名簿のやり取り時のセキュリティリスクを解消したい

貴学について、ご紹介ください。

本校は「調和のとれた人間教育」を教育目標として掲げ、「愛・知・和」の校訓のもと、他人のことを思いやれる人間形成を目指しています。生徒の頑張りのおかげで、ここ数年は進路実績でも評価をいただくことが多いため、勉強ばかりの学校生活を想像されることが多いのですが、部活動や学校行事にも積極的に取り組む生徒が多く、我々教職員も多方面から学校生活が充実するような手助けをしています。(髙見氏)

— 今回、メールセキュリティ強化に取り組まれた経緯と、従前の課題をお聞かせください。

学校では修学旅行や海外留学などの際や、卒業アルバムの制作に関してなど、外部業者と生徒名簿をやり取りする機会が多くあります。学校行事関連で名簿をやりとりする際は、私が一括してパスワード付きZIPファイルを生成して送付するルールとしていました。しかし、部活動関係の大会申込などのやり取りに関してはなかなか徹底が難しく顧問の先生方の裁量に任されており、セキュリティ面での不安がありました。先生方は年齢も経験もさまざまで、ITに関するスキルもバラバラです。そのような中で、誰もが簡単に、意識することなくセキュリティを担保できる仕組み作りが、喫緊の課題でした。(髙見氏)

教員誰もが意識することなく利用でき
コスト面でも納得のHENNGE Oneを選定

HENNGE Oneの導入を検討された経緯と、選定の決め手についてお聞かせください。

セキュリティ対策、脱PPAPについては本校の理事長や校長からも検討を促されており、セキュリティのアドバイザーにも学校としてのセキュリティ点検をお願いする中で、ファイルや名簿のやりとりについても指摘を受けました。そこでクラウド型のファイルストレージであるboxなどいくつかのサービスを検討しましたが、いずれも金額面で折り合いがつかず、逆に安価なものは操作が煩雑であるなど、なかなかよいサービスが見つかりませんでした。HENNGE Oneについては、教育分野で日本最大規模の展示会であるEDIXで、取引先のパナソニック インフォメーションシステムズ(以下:パナソニックIS)から「面白い会社がある」とご紹介いただき、ブースを訪れて知りました。後日、サービスについて詳細にご紹介いただき、誰もが意識することなく利用でき、金額面でも導入可能な範囲だったことで、採用に至りました。全教職員が自身のアカウントを持つことができ、アカウント共有などの複雑な運用をしなくて済む点も、安心感がありました。(髙見氏)

パナソニックIS様として同校にHENNGE Oneをお勧めされた理由は何でしょうか?

— 導入プロセスは順調に進まれたのでしょうか?

当社は2022年に同校の教職員向けにアプリケーション配信ソリューションを導入するなど、以前からお付き合いがあり、メールセキュリティについてのお悩みもお聞きしていました。HENNGE Oneであれば操作性やコストパフォーマンスも高く、なにより導入から定着化までの支援が丁寧で充実していることから、同校にも安心してお使いいただけると考えて推薦しました。(今井氏)

両社の支援と各種ドキュメントも充実
内製での導入と学内展開もスムーズに完了

— 導入および学内への展開は、順調でしたか?

パナソニックISのサポートに加えて、HENNGEの技術支援も充実しており、安心して導入できました。連携するGoogle Workspaceは別の教員が管理しているのですが、HENNGE Oneは構築用のワークシートやヘルプサイトの説明がとても充実しており、その通りに実施していくことで問題なくスムーズに連携できました。学内展開についても、サービス開始時にHENNGE Oneヘルプサイトの内容をもとに、わかりやすい説明書を作成して全教職員に共有したので、問い合わせもなくスムーズに運用開始できました。(髙見氏)

— パナソニックIS様として、導入時の印象はいかがですか?

導入に際してHENNGEと共に打ち合わせの場を設けて要件をヒアリング、支援を開始しましたが、以降は髙見先生が各種ドキュメントを読み込み、ご自身で設定を進められて1か月ほどで利用開始となりました。HENNGEのサポートは資料が充実していることに加えて問い合わせに対しての回答も早く、信頼感がありました。非常にスムーズに導入および学内展開が完了し、安心しました。(今井氏)

教職員の利便性を損なうことなく
学校としてのメールセキュリティを強化できた

— HENNGE One導入の成果について、どのようにお感じでしょうか?

教職員の多くはGmailを利用しています。HENNGE Oneとの連携により、メール送信時は添付ファイルが自動的に切り離されクラウドストレージにアップロード、URL化されます。先生方は特に意識することも余計な作業もなく、ファイル送信時のセキュリティ強化が実現できました。一部の教職員は別ドメインのメールシステムも利用しているのですが、こちらはHENNEGE Secure Transferの大容量ファイル送信サービスを利用して、セキュリティを担保しています。このようにHENNGE Oneはサービスと連携できないドメインのメールでもGoogleの認証をするだけでファイルを安全に送ることができ、学校としてのセキュリティが高められて満足しています。

学校でも高まるセキュリティへの意識
予算の制約がある中で有効な方策を模索したい

今後の展開について、お聞かせください。

学校ではコストとの兼ね合いや教員のリテラシーなど、IT導入についてのさまざまなハードルがあるのですが、当校でも生徒の端末導入が進んでおり、今後ますます学校としてのセキュリティ強化が重要になると共に、生徒に対するセキュリティ教育の必要性も感じています。

それでは最後に、パナソニックISならびに当社とサービスへの期待をお聞かせください。サービスへの期待をお聞かせください。

パナソニックISはこちらの困りごとを理解して製品紹介してくださり、だからといって強引な営業ではなく当校に寄り添い支援していただけるのが、他のベンダーとは違う印象です。今回も導入にあたり、HENNGEと連携してとても丁寧にご対応いただいたことに感謝すると共に、導入してよかったと感じています。今後、アカデミックやライセンスに応じた割引幅のさらなる拡大など、学校でも導入しやすいソリューションの提供に期待しています。