イノチオホールディングス株式会社

HENNGE OneとAD連携で120時間以上かかっていたアカウント管理業務を大幅削減

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AD連携によりセールスの現場でクラウドサービスが使いやすくなり、120時間以上かかっていたアカウント管理業務も削減できました。

— イノチオホールディングスの事業概要について教えてください

イノチオグループは創業1909年、今年で111年目を迎えました。創業当初は「石黒薬局」としてスタートし、その後は農業分野に参入。現在は農薬・肥料や農業ハウス、花きなど農業に関わる事業を多岐にわたって展開しており、国内に14社52拠点、そして海外に2社を構えています。

— クラウドサービスの利用をはじめとした、御社のIT活用の状況について教えてください

農業業界はアナログ文化が浸透しており、これまでは紙やFAX中心で業務を行っていました。しかし働き方改革などの動きを受け、5年前から全社的にMicrosoft 365を導入。2年前からは事業会社が順次Salesforceの利用もスタートし、顧客管理に活用しています。Microsoft 365のメイン利用はメールとOffice製品でしたが、コロナをきっかけにMicrosoft Teamsの利用も進んでいます。

— HENNGE Oneを導入した背景はなんだったのでしょうか

アクセス制御のためにこれまでは別のサービスを利用していたのですが、ユーザー管理に関して大きな課題を抱えていました。ユーザーを追加する際は当該サービスとADでそれぞれ別のアカウントを作成する手間がありましたし、パスワードも機能ごとに設定しなければいけませんでした。スマホでツールを利用している現場の営業からは「ログインが面倒で使いにくい」という声も出ていました。

クラウドサービスは今後も利用が増加する見込みでしたから、これらの問題を解決するためにどうにかして1つの認証基盤でアクセスできるようにしたいと考えていました。また、営業は出先でのツール利用が多いことを踏まえると、セキュリティの強化も必要だと捉えていました。

— 以前利用していたアクセス制御サービスとHENNGE Oneを比べて、最終的にHENNGE Oneを採用した決め手はなんだったのでしょうか

HENNGE One自体は数年前に開催された展示会を通じてたまたま知っていたので、以前利用していたサービスを切り替えようと決めた際にまずHENNGEに問い合わせ、機能を比較してみました。その中で一番の決め手となったのは、オンプレミスのADと連携し、アカウント管理を一元化できる点でした。

また、連携可能なサービス数が大きく違うのもメリットだと感じました。以前利用していたサービスは3~5つ程度でしたが、HENNGE Oneの場合は170以上で、今も毎月増えています。当社はコア事業が複数あり、事業会社によって必要なサービスも異なります。将来的にクラウドサービスの利用が増えるであろうことを考えると、アクセス制御によってセキュリティを担保できる環境は整えておくべきだと思いました。

— その他に利用している機能について教えてください

全国の拠点でアクセス制御を行い、社内からのみMicrosoft 365へのアクセスを可能にしています。一方で自宅や出先からメールを確認したいという要望があったため、管理職をメインにHENNGE Secure Browserを利用しています。大容量ファイルの送信に関しては、HENNGE Secure Transferの活用を推進しています。特に広告部門は大容量ファイルを扱うことが多いので、よく利用しているようです。

— HENNGE Oneへの切り替え時のサポートなどはいかがでしたか

高く評価しています。サービスの切り替え作業は事前検証ができない状況で、なおかつAD連携自体は初めての作業だったため不安がありましたが、細やかにサポートしてくれました。切り替えにあたってどんなリスクがあるのか、契約する前の段階から丁寧にヒアリングして、段取りを提案してくれたのも助かりました。

クラウドサービスとの連携も、マニュアルがしっかりしていたので非常にスムーズでした。HENNGE Oneを継続的に使う中でも導入エンジニアの方が手厚い支援をしてくれました。

— 現在のHENNGE Oneの利用状況について教えてください

2020年12月の導入以来、HENNGE Access Controlをメインで活用しています。連携しているクラウドサービスはMicrosoft 365とクラウドサインの2つで、Salesforceも連携を検討中です。

そのほかHENNGE Email DLPやHENNGE Email Archive、HENNGE Secure Transferなども利用しています。ファイル送信にはほとんどHENNGE Secure Transferを使っていますが、企業様によってはアップローダーに関するセキュリティが厳しいケースもあるので、送付先に合わせて柔軟に機能を使い分けていければと思っています。

— HENNGE Oneの導入効果について教えてください

パスワードを1つ覚えておくだけで各種サービスにスムーズにログインできるようになったので、現場のストレスがかなり減りました。AD連携したことでアカウント管理も楽になっています。これまではアクセス制御のサービスとAD側にそれぞれユーザー情報が登録されており、ワークフローシステムや組織情報に変更があると対応に120~200時間はかかっていましたが、作業コストが大幅に削減されました。

そのほか意外に重宝しているのがHENNGE Email Archiveです。これまでは退職者のMicrosoft 365アカウントを削除していたのでメール履歴は見られなかったのですが、HENNGE Email Archiveはメールを全件保存しておけるので、トラブルがあった際の確認がスムーズになっています。

— 今後の御社のDX戦略について教えてください

実は2020年の冬から「inochio Digital Shift 2025」を掲げ、社内外のデジタル化を進めています。農業はデジタル化が遅れている分野ですが、IoT活用なども含めたDXへの注目度は急上昇中です。ITを用いた付加価値の提供がこれからの事業のキーとなるため、当社はデジタル面で一番進んだ農業分野の企業を目指し、尽力しようと思っています。将来的にはお客様に対してECサイトやSNS、アプリなどを用いたコミュニケーションを提供していきたいです。

また、社内で利用しているシステムはまだオンプレがメインで、本当の意味で認証の一元管理には至っていないのが目下の課題ですが、いずれはあらゆるシステムの認証を統合していきたいと考えています。今後、事業会社が独自にクラウドサービスの利用を開始することも考えられるので、その場合はHENNGE Oneと連携できるサービスであることを第一条件にして、アクセス制御がしやすい環境を構築したいです。